■みなさん、役所にどの位通ってます?

黒澤監督の映画「生きる」に続き、先日テレビで「県庁の星」を見た。

・熱血職員(織田裕二 )と上司の言動に対して、「私は前向きに検討するって言ったのよ」と知事のセリフに続き、議員が提案書をゴミ箱へ捨てるシーン。

50年前も今もそれは映画の世界でなく、未だに現実だと思い主人公になった気分で熱くなる。先日も電話を切る際に「金子さん、顔見せてください」(役所に通ってくださいという意味)と言われた。「民間人にとって平日の昼間に役所通いは容易なことでないんですよ」と応える。このところこういう事言う人いなくなったな、と思っていたので、久々に腹をたてた。相手は何気ない挨拶言葉なんだろう。それが怖い。

我々のようなNPO活動をしている人に限らず、地域で何らかの活動をしていると当たり前のように役所との連携が必要だ。撮影支援という活動は特に、商売や人付き合いと同様に、相手(役所に限らず)の事情を把握し、日頃のコミュニケーションが重要になってくる。それは承知の上。
実際、どんな立場の人がどんな目的で役所に通っているのか?目的を持った打ち合わせでなく、顔を見せるということは、御用聞きをこまめにする人間には仕事やるけれど、ということでもある。オフィスで座っていながらにして、情報をもってこいということなんだよ。

商売柄、広告代理店等の営業マンが訪問してくる。電話やDMでの営業に比べ「今日は社長いらっしゃいますか?」と通い続ける営業マンについつい心打たれるのは人情。顔を見せ心を通わせることが仕事に結びつく。社長趣味のゴルフにまで付き合えば尚一層仕事は安泰。

15年前はウブだったから、3人目の課長異動まで通っていた過去もある。「金子さん、来年になったらね」の言葉を鵜呑みにして、何も変わらぬ年を繰り返した。動く人は動く。動かない人は動かない。学習するまでに時間をかけた。

これ続けているから県民の意見は政策に反映されない原因の一つでもあるんでないか?地域の問題に気がつく住民が、時間をつくって書類を作り役所に通い、そしてはじめて問題が解決され意見が反映される。これに時間かけられる人どのくらいいます?議員じゃないけど、いろんな地域課題が寄せられましてね。地域の声を市政に反映させるって容易じゃないな。って思うんですわ。(過去、藤沢市や大和シの電子会議室を地元でもやりたくてトライし、行き着いた活動がこのフィルム微助人でもある)

話それた。
が、片方で「僕らも公平な立場なんで、そればっかやっているわけにはいかないんです」という返しもある。行政の立場それも承知だが、公平と言う言葉は言い訳にしか聞こえない。本当に公平か?役職が上の立場の職員個人の趣味や嗜好で選んでいることはないか?と思う場面も見つつ、それを言うか?頼みごとをするときにはメール一本。こちらには通えという。おいおい、江戸時代か?役所はお上か?

この発想を多様する人に、地域ニーズをキャッチすることなどできないと思う。ましてや公平な仕事など?と。思うのはおいらだけか。

この数年、住まいの自治体以外の方とも仕事をするようになった。そこで驚いたのは、電話をかけ企画書を送ってきて、アポとって私の地元まで会いに来て、話をきき、事業を実施する仕事のやり方が行政にもあったこと。時には迅速に、細かい調査も。優秀な職員がいるんだと感心する機会が増えている。

こういう職員は「行政なんで」という言い訳を使うことはない。「できないことはできない」と言い、自身の立場でできることを提供してくれる。こういうやりとりの積み重ねで、県民である民間の我々も互いの立場でできることを提供し合い連携なり協働が生まれるのだと思う。自分ができないことを「行政」という言葉におきかえて言い訳を多用する人とは信頼関係は生まれ様がない。などと思った。

こんなやりとりの繰り返しをして15年、おかげさまで「こんなんじゃいかん!」と一念発起、会を立ち上げの機会となりました。NPOで活動しやすいように、仕事も9時5時の仕事をやめて活動しているわけですが、敵は外でなく内にいる。わけで、自身の立場でできることを支援して欲しいものです。「役所に顔出せ」はそろそろカンベンして欲しいものですな。

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