■「知之者不如好之者、好之者不如楽之者」
2004年にロケシンブンのダイジェスト版を発行したいとなって冊子を作った。あいさつ文を入れようと思ったが、悩んでいた。あんどある出来事でも悩んでいたときに、サポーター会員であるしもさんが「知らないより、勉強している方がいい、勉強しているより好きな方がいい、好きより楽しいがいい」と慰めてもらった。その言葉を(タイトル)ヒントに書いたあいさつ文。当時「人類皆兄弟」(笹川会長か!)が口癖だったなーと今振り返りに転載っす。
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「知之者不如好之者、好之者不如楽之者」
〜 知っているというのは好むのには及ばない。好むというのは楽しむのには及ばない。 〜
『論語 巻第三 雍也第六』
2004年7月3日
フィルム微助人理事長 金子恭子
2001年秋九月、父の命日に始動させたのが、『めざせ!沼津フィルムコミッション』すなわちやがて我らが『フィルム微助人』の母胎となる、小さなちいさな活動体だった。 だからといって、特別感傷的になっているわけでもない。
この活動を始めて丸3年を迎えようとする今、自分の原点を振り返ってみる。
学生時代の6年間、NGO団体に参加し「遠い世界につうじる問題でも、現場は常に足元にあり、現場は仲間がいれば変えられる。誰かを仲間に迎えたいと心底思った時に、誰かが既に仲間になっている。夢は走りながら考える。楽しめなくちゃ、力にならない。」国際NGOの活動シーンでは、周りには常に「体を張った人たち」がいた。様々な分野でムズカシイ社会問題に取り組み、圧倒的な暴力と向き合っている人達がいた。「命がけ」の人たちを前にして「いったい自分は何ができるのか、何をしたいのか」と自問し続け、無力感に落ち込んだ日々もあった。すべて「生身の」「名前がある」人びとが動かしていること。身近なものと感じてきた。だからこそ、無力な自分が悔しい。一人でリキむ10代。
そんな時、海の向こうの友人が言葉をかけてくれた。「キョーコ。平和も環境保護も、願いは『幸せな街』を作ることでしょ。あなたの取り組むべき現場は、あなたの足元にあるはずよ。」険しい顔した私に優しく微笑んで「笑顔で行こうよ。あなたが楽しめば、仲間ができて、ちからが生まれるはずよ。」目から鱗が落ちた瞬間だった。そこが原点。
もう一つの原点であるふるさと沼津。 「そうだ、やっぱり私は『沼津』が好きなんだ。港が好きだし、魚が好きだし、日帰り温泉が好きだし、狩野川が好きだし、仰ぎ見る愛鷹山越しの富士が好き。大好き」自分ではいかんともしがたい人生の流れの中での帰郷。 ナンダカンダを失い、ポツリと「地元」に佇んできた私が、重大な発見(!)をした。私の大好きなものを多くの人に知ってもらいたい、好きになって欲しい、楽しんでもらえると嬉しい。で、再び原点に立ち返ったのだ。
私は、みんなで楽しくやることができれば、本当のちからを生めると信じている。「人類みな兄弟」。人とひとのつながりによって、自分は生かされているのだという、至極当たり前の信念。そして、それが一人佇んで失意の底にあった自分を救ってくれた、体を動かしながら学んできた考え方。
「楽しい」ことが、いつも「楽なこと」とは、もちろん限らない。徹夜で議論し締切りに追われて作業に取り組む。ケンカし、衝突することはいくらでもあるけれど、互いに必死で考えをぶつければ、思いもよらぬ解決策が泉の底から湧いてくる。夜も眠れぬトラブルに憔悴した後には、それを乗り越え、今やいとも簡単にその手の問題を冷静に対処できる「成長した自分」を発見できる。小さな驚きと、羞恥、そして、自信。それぞれの能力の限界と可能性が自然と理解でき、互いの人生観・価値観を認めあえる。仲間全体の知恵と実力が膨らんでくる。障壁を乗り越えるべく、仲間と相互に激励しあい、終幕に感動を共有できる素晴らしさは、我らが会に限らず、人生の醍醐味のはず。
その節目節目で、佇んでいた私に、明日への活力と勇気を与えてくれた、原点と原体験。
その流れに、このフィルム微助人がある。
そこには、思いを共有しともに楽しくなることを求めて活動する仲間がいて、それを支えてくれる多くの人がいて、そして住まう人が活き活きすれば輝くであろう、かけがえのないふるさとがある。
私をフィルム微助人に向かわせる、勇気はそこにある。
この『ダイジェスト版』の発行も「楽しく、みんなで」取りかかった。でも仕上げるのは「楽じゃなかった」。だけど、仲間スタッフ一同、やはりひとつ階段をステップアップしたはず。この発行にお力を貸して下さった皆さま、本会始動以来、さまざまな面でお世話になった皆さま、本当に、心から、ありがとうございます。
我が会は、燃焼系アミノ式ならぬ永久進化系組織。今の姿、形、思いを此処でとりあえずひとまとめ。会は生きている。楽しんでいる。ちからは増強されつつある。
刮目せよ!
怯まず進め我らが友よ、敵の鉄鎖を打ち砕け!ときたもんだ。